三輪昭大使、任務全う!

昨夜(2月24日・月曜日)文協貴賓室にて、ブラジルでの勤務を終え、ご栄転のため日本に帰国される三輪昭日本国特命全権大使の歓送会が行なわれました。2010年8月から3年半、ブラジル日本大使として両国のために立派に勤務されました。

冒頭に、木多喜八郎文協(ブラジル日本文化福祉協会)会長が送別の辞の中で言及されたように、この3年半の間に三輪大使は数多くのことを成し遂げられましたが、その中でもとりわけわたしたちの印象に強く残っていることが二つあります。一つは、2011年3月11日に起きた東日本大震災の際の迅速かつ熱心な援助活動で、もう一つは、2012年3月に発効した日伯社会保障条約の締結です。前者は日本の被災者、そして日本全体をおおいに慰め、勇気づけるすばらしい働きでしたし、後者はブラジルに進出する日本企業の福利だけでなく、日本に在留する多くのブラジル人に対する社会保障の適正化を保障するもので非常に大きな意義がありました。3年半の任務期間に三輪大使は日本ブラジル両国民のために実に価値ある仕事を成し遂げられました。

いて、三輪大使への感謝状授与が行なわれましたが、手渡す時にブラジル日本商工会議所藤井晋介会頭が述べた、「温かい指導と温かい支援で二国を結んだ」という表現はとてもふさわしいものでした。なぜなら、最後に行なわれた三輪大使ご本人の挨拶にも、彼の優しい人柄がにじみ出ていたからです。「慣れ親しんだ」とか「さみしくなる」という三輪大使の口から何度となく出た言葉に、“日本大使という職務”への、また“ブラジルという国”への彼の《愛着と思い入れ》を感じずにはいられませんでした。また、「100年以上前から培われてきたものを大切にしたい、守りたい」という三輪大使の言葉は、ブラジル日本移民1世の人たちや日本文化に対する《深い敬意》の気持ちが表れていましたし、「ワールドカップの成功を心より祈っております」という言葉には、自分がこの国を去った後もブラジルや日系社会のことが気になって仕方ないという、父親が子供に対して抱く愛情のような《親心》が表れていました。

三輪大使が成し遂げたことを知っている人は日本国内においてもブラジル国内においても決して多くはないでしょう。でも、みなさんは新聞配達の人が自分の家のポストに新聞を入れていく瞬間を見たことがあるでしょうか。意外にあまり見る機会がないものです。朝起きたらポストに新聞が入っていて、それを取って読むというのが当たり前になっています。でも、配達の人は朝早く、まだ暗いうちに、暑い日も寒い日も、雨の日も雪の日も、毎日同じように各家のポストに新聞を残していきます。だからわたしたちは会社や学校へ行く前に新聞を読むことができます。大使の仕事というのはある意味そういうものです。大使が仕事している様子を目にすることは通常ありませんが、彼はわたしたちの知らないところで日本ブラジル二国の架け橋となって貴重な働きをしており、わたしたちはみなその恩恵に与っているのです。

日系社会がこうして三輪大使の歓送会を実現したことは、一人でも多くの人が三輪大使の3年半のご活躍を知る良い機会になりましたし、また、この記事を通してさらに多くの方々が三輪大使の働きを認識することができれば、喜ばしいことです。三輪昭大使、本当にお疲れ様でした!ブラジル日本両国民の幸福のための骨折りに心より感謝いたします。ありがとうございました!!今後のご活躍を一同もろともお祈りいたしております。

ニュース

祝祭日3月29日,31日の運営について

日頃より当会に対し格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。2024年3月29日(金)の聖金曜日および、31日(日)の復活祭における当会関連施設の運営は以下となります。よろしくお願いいたします。 📌 お問合せ文協事務局:(11) 3208-1755図書館:(11) 97522-6101ブラジル日本移民史料館:(11)

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報告:JICAとブラジルに日系社会における「未来への団結」連携協力覚書署名式

写真:左から清水享在聖総領事, 援協・税田会長,文協・石川会長,県連・市川会長,JICA・江口所長 Foto Bunkyo 「今回の式典は、JICAとブラジル日系団体との関係強化の重要な節目となるものです。今後の交流事業の活性化により、日系社会と日本の関係がさらに深まることが期待されます。」 これは、2月29日に行われたJICAとブラジル日系3団体(文協、援協、県連)との連携協力覚書署名式で挨拶に立った石川レナト文協会長の挨拶の言葉です。

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訃報:ブラジルヤクルト元社長 貞方賢彦氏

ブラジルヤクルト元社長で、文協評議員も務めた経験を持つ貞方賢彦(さだかた まさひこ)氏が22日サンパウロ市の病院でお亡くなりになりました。82歳でした。通夜は23日にセミテリオ・ダ・パスで行われました。初七日および四十九日については未定。 貞方氏は、ブラジルヤクルト商工(株)設立メンバーとして同社発展のみならず、ブラジル日本商工会議所会頭として進出企業支援に貢献した数々の功績が認められ、日本国より平成30年(2018年)に旭日双光章が贈られました。当時文協貴賓室において祝賀会を開催し、日系社会全体でその受章を祝いました。≫≫≫報告:2018年秋の叙勲祝賀会 貞方氏の主な活動につてはブラジル日報をご覧ください。≫≫≫訃報=ブラジルヤクルト元社長 貞方賢彦さん 心よりご冥福をお祈りいたします。

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毎月第1水曜日は「文協シネマ&フリマ」の日🎥4月は3日!

毎月第1水曜日に開催する「文協シネマ&フリマ」(シネマの共催:国際交流基金サンパウロ事務所)。2024年4 月は3日(水)です!みなさまのご来場をお待ちしております。 【文協シネマ】 映画名:まあだだよ (監督:黒澤 明)日 時:2024年3月6日(水)13時~場 所:文協ビル大講堂料 金:無料※ポルトガル語字幕付き  映画詳細≫≫≫キネマ旬報WEB

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