8月2日、午後16時30分より文協大講堂にて、安倍晋三内閣総理大臣ご夫妻来伯歓迎会が開催されました。安倍総理ご夫妻は1200名以上の観衆に盛大に迎えられました。なんといっても、今回の来場者を驚かせたのは、安倍総理ご夫妻との記念撮影でした。
安倍総理は15時30分に到着し、17時には退場される予定でした。記念撮影が予定時刻よりも40分過ぎことにより、17時40分に文協を後にしました。
10年前、記憶にも新しい小泉純一郎元総理の来伯訪問は、日本とブラジルの関係をより深いものにしました。当時、文協大講堂で行われた挨拶は今もなお人々の心に残り、日系社会で語り継がれています。今回、来場者と安倍総理との記念撮影は、貴重な機会になりました。皆様の人生におきましても、一生忘れることのできない大きな出来事になったのではないでしょうか。
安倍総理のサンパウロ訪問は、2日の朝9時からイブラプエラ公園において、開拓先没者慰霊碑への献花、そして参拝を行われました。日本館運営副会長を務める相良クリスチーナ氏説明のもと、公園内にある日本館敷地を視察し、パウブラジルを記念植樹されました。また、皇太子殿下、美智子妃殿下ご来伯記念のお手植えの松、日伯修好百周年記念石碑を順に回られました。その後、記帳をし、記念撮影を行いました。
午後、安倍総理はジェトロ主催の日本・ブラジルビジネスフォーラムに参加されました。一方、昭恵夫人は、カルモ公園に設置されている日本移民百周年記念モニュメント「夢と感謝」を訪問されました。モニュメントは、昭恵夫人の友人でもある絹谷幸太氏によって製作されました。
その後、サンタクルズ病院、そしてリベルダージ商店街を訪問された昭恵夫人は、ブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美副会長に案内され、リベルダージ文化福祉協会の会長である池崎博文氏をはじめ、多くの協会関係者や子供たちに笑顔で迎えられました。
文協訪問
文協に到着された安倍総理は、門前にて当協会の上原幸啓名誉会長、木多喜八郎会長、そして原田清評議員会長から盛大に迎えられました。大講堂入口前には、ピオネイロ小中学校、アルモニア小中学校、平成学園の生徒たちが日伯両国の旗を振りながら、大きな歓声を送りました。
到着された、安倍総理は7階にあるブラジル日本移民史料館に移動され、山下リジア移民史料館運営副委員長のもと説明を受けられました。日系社会の移民開始当時や第2次世界大戦当時などの展示を視察されました。
続いて、安倍総理は連邦議員、州議員、市長、市会議員からなる20名の日系政治家グループと懇談されました。ブラジル日本議会連盟会長・安部順二連邦議員、羽藤ジョージ・サンパウロ州議員、山田勇次・北ミナスジェライス州ジャナウバ市長ら3名は、グループの代表者として安部総理の前で挨拶を行いました。
懇談中、安倍総理は日本移民がいかに苦労を重ねたこと、どんな困難にも立ちむかったその精神力に強く言及されました。そして、今以上に両国間の交流を拡大するにともなって、政治家の役割の重要性を強調されました。最後に感謝の言葉を述べ、一人一人と握手交わし、記念撮影を行われました。
その場を後にした安倍総理は、室内に飾られている天皇両陛下の肖像画前にて、日系主要4団体、木多喜八郎会長(ブラジル日本文化福祉協会)、菊池義治会長(サンパウロ日伯援護協会)、中谷アンセルモ会長(日伯文化連盟)、そして、安倍総理のご出身でもある山口県人会の要田武会長らと懇談されました。はじめに、各団体の紹介を福嶌教輝総領事が行いました。そして、各協会の会長は安倍総理へ来伯歓迎挨拶とともに、日系社会における協会の役割や活動について述べられました。安倍総理は、日本移民が残してきた功績について触れると同時に、ブラジルと日本の架け橋としての役割を担う日系団体は欠かすことのできない存在と敬意を表されました。
続いて、安部総理は日系社会の次世代を担う若者たちと懇談に臨まれました。西村ヒカルド(ブラジル日本文化福祉協会副会長)、伊澤祐二(中西部日伯文化協会会長)、外塚フェリペ(ブラジルスカウト協会)、29名が参加しました。懇談の中で、安倍総理は両国のこれまでの関係を今以上に栄えるためには、人と人の交流が不可欠だと語られ、若者たちにその重要性を強く訴えました。懇談を終え、安倍総理は歓迎会が開かれる記念講堂へと移動をされました。
安倍総理ご夫妻歓迎会
安倍総理と昭恵夫人は、大勢の観衆、そして文協コーラスの「友達」の歌に迎えられました。壇上された安倍総理は、13分に渡り来伯の挨拶をされました(ポルトガル語通訳込)。会場内では拍手や笑みがおこり、暖かい雰囲気に包まれました。ブラジルにて日本人は信用ができるの意味を表すポルトガル語、「ジャポネーゼ・ガランチード」を強く主張した場面では、日本人そして日系人が世界でも認められることを改めて実感できる瞬間でした。
歓迎会を終え、安倍総理と昭恵夫人は来場者との記念撮影に臨まれました。1200名以上にも上る記念撮影は日本政府公式のカメラマンが担当し、安倍総理と昭恵夫人の横と後ろに約20名が1枚の写真に並びました。限られた時間の中、シャッターが切り終えた瞬間に思わず感極まって安倍総理、昭恵夫人に握手を求める来場者の姿が多く見られました。
記念撮影は終了予定より40分過ぎましたが、無事に終えられました。安倍総理ご夫妻は、文協を後にし、次の訪問地へと向かいました。
写真 : Amana Salles, Bruno Fernandes e Gabriel Inamine
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