報告:110周年記念式典-宮沢和史さんスペシャルショー

20180721 185406記:2018年8月20日

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「ブラジル日本移民110周年記念式典で、歌って下さいませんか?」日本の有名な歌手であり、作詞作曲家でもある宮沢和史さんに連絡を取ったところ「もちろん!」という答えが返ってきました。

宮沢さんは、ブラジル日系移民はもちろんアルゼンチンやペルーの日系移民とも交流を持ち、南米の日系移民に対して特別な想いを寄せてくださっている数少ない日本の有名歌手のうちの一人です。

宮沢さんは私たちの願いを快く聞き入れ、遠いブラジルへ、何の報酬を受け取ることもせず、ただただ移民110周年を祝うために駆けつけてくださいました。

ブラジル日本移民110周年記念祭典委員会の菊地義治実行委員長は、「110周年式典を盛り上げるため準備している芸術ショーに加え、この記念すべき瞬間をさらに特別なもとするためには、もっと国際的に魅力のあるショーが必要」と考え始めました。

それを受け、副実行委員長の上原テーリオ氏が「宮(友人やファンの間で呼ばれる愛称)のショーが最適なのでは」と提案し、委員会全員一致で可決されました。

宮沢さんはブラジル日本移民100周年記念の際も来伯し歌ってくださっている事に加え、ブラジル音楽をこよなく愛している事、「島唄」や「風になりたい」など日本音楽の歴史の中で数々のヒット曲を持つ有名な歌手である事、何より代表曲とも言える「島唄」は、南米、ロシア、イギリスなど多くの国の歌手たちによってカバーされ、国際的認知度が高い歌手である事は、ここブラジル日系社会においても言わずと知れたことでした。
このように、上原氏の提案は満場一致で可決されたものの、現実的な問題(出演料や交通費、宿泊費等の経費)が立ちはだかりました。なぜなら110周年式典の殆どはボランティアスタッフで形成されており、式典の経費は、各企業や個人からの寄付によってまかなわれ、トヨタブラジル社がプリウスを、ホンダサウスアメリカ社がシビックを、祭典委員会に寄贈して下さったものをそれぞれ目玉とした「リッファ(抽選協力券)」を販売するなどして資金調達をしていました。よって、これだけの国際的歌手にショーをお願いするだけの金銭的余裕がなかったのです。
そこで祭典委員会は宮沢さんに「出演料はお支払いできないのですが、式典で歌って下さいませんか?」という手紙を送付することにしました。日にちも押し迫っている中での厚かましいお願いであったにもかかわらず、宮沢さんは快く了承して下さったのです。
また同委員会が協力を求めた、ブラジル・日本両国の橋渡しをしている全日空(ANA)は、このプロジェクトへの支援を快諾し、宮沢さんへのビジネスシートを確保して下さいました。さらに「世界から認められる日系人女性経営者」としてブラジルでも有名な青木智恵子社長が、ブラジルで経営する23箇所のブルーツリーホテルズの内のサンパウロホテルの一室を提供して下さり、全ての準備が整いました。

ブラジル日本移民110周年記念式典当日、日本の皇室より眞子内親王殿下のご臨席を賜り正午より挙行される式典の前後をはさんで様々なショーのプログラムが組まれる中、宮沢和史さんのスペシャルショーは18時からの予定となっていました。

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熱気を帯びた会場に宮沢さんが登場すると大きな歓声が沸きあがり、熱気は更に高まり、会場は独特の雰囲気に包まれました。

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宮沢さんは、ミュージシャンのフェルナンド・モウラとパーカッションのマルコス・スザノを伴い、時には自らさんしんを演奏しながら、またブラジルの「琉球國祭り太鼓」の若者達を交えながら、名曲の数々を披露しました。特に観客を魅了したのは、「風になりたい」、ブラジル日本移民を想って作った「足跡のない道」、「世界でいちばん美しい島」そして何より「島唄」でした。(宮沢さんのダンスも会場を沸かせたうちのひとつです!)
宮沢さんは、驚くほどポルトガル語が流暢だったにもかかわらず「ポルトガル語は自信がないから」と途中から通訳を付けて「10年前の移民100周年に続き今度は移民110周年を祝うため、こうしてまたブラジルに来れたことは大変嬉しい」と話しました。また「『110年』を、『たった110年』、と言っていいのかわからないけれど、110年というあいだで、ブラジルにおける日系の人たちはここまでの基盤を築き上げ、しかもブラジルにとって、なくてなならない存在にまでなった事は、尊敬に値する。」としみじみと語った言葉は、人々の胸を熱くしました。
ショーが終わり、宮沢さんが舞台を後にしたのは時計が午後7時をまわった後でした。
会場からはアンコールの拍手が沸き起こり、それに応えて宮沢さんは更にもう1曲披露して舞台を後にしましたが、それでもまた名残惜しい雰囲気はしばらく続きました。

このように、宮沢さんをはじめとする多くの企業、個人の皆様の温かいご支援、ご協力によって成立したブラジル日本移民110周年記念式典に対して「とてもよい式典だった!」という数多くの声が寄せられました。

宮沢和史さん、ブラジル日本移民110周年記念式典に惜しみないご協力を頂き、心に残る素晴らしいショーを、どうもありがとうございました!

ニュース

2025年度🎍新年祝賀会🎍

写真:石川レナト会長と小室千帆在聖首席領事 サンパウロ市制記念日でもある1月25日(土)、文協の入り口には、文協いけ花委員会が準備した伝統的な門松が飾られ、新年の到来を祝いました。 ブラジル日系主要5団体(文協、援協、県連、日文連、商議所)、そして在聖日本国総領事館の協力によって毎年開催するブラジル日系社会恒例の新年会は、本年も和やかな祝賀ムードの中、文協ビル2階貴賓室において、ブラジル日系団体の代表者ら120名が集まり開催されました。 本年2025年の新年会は、今年一年を通じて盛り上がることが期待される二つの記念行事「日伯修好通商航海条約130周年」と「文協創立70周年」の幕開けの意味も含まれました。 トミオカ・エリカ氏の司会進行のなか、文協女性コーラス委員会のメンバーが、指揮・吉田輝夫氏、ピアノ伴奏・イスラエル・マスカレニャス氏のもと、有名な新年の歌「一月一日」を披露したほか、「道はともだち」と「歌はともだち」を歌い上げ、新年の雰囲気を盛り上げました。

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ようこそブラジルへ!生稲晃子外務大臣政務官

2025年1月18日(土)、生稲晃子日本国外務大臣政務官のブラジルご訪問に対する歓迎式を、文協ビル9階にて開催いたしました。 開拓先没者慰霊碑参拝 歓迎式へご出席される前に、生稲外務大臣政務官は、まず、イビラプエラ公園にあるブラジル日本都道府県人会連合会が管理する開拓先没者慰霊碑を訪れ、祈りを捧げました。  日本館ご訪問 写真(左から):

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旧大正小学校開校110周年記念特別展「ブラジル日本語教育のあゆみ」2月28日まで@移民史料館 

JICAブラジル事務所・サンパウロ大学共催旧大正小学校開校110周年記念特別展 「ブラジル日本語教育のあゆみ」 旧大正小学校開校110周年記念特別展 「ブラジル日本語教育のあゆみ」    日 時:2025年2月1日~28日 ※一般公開は2月2日(日)から    場 所:ブラジル日本移民史料館8階        Rua São Joaquim, 381

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BUNKYO NEWS コロニア No.147

表紙の写真:2023年の第17回文協文化祭りの期間中に、 茶道裏千家ブラジルセンター林宗一代表の生徒である9歳の横畠 高橋アルツール君が、 公衆の前では初めてとなる、客をもてなす 「亭主」を務めている場面です。

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