記:2019年7月23日
6月30日(日)文協貴賓室にて、ブラジル日本移民111周年記念行事の一つである「白寿者表彰式」を挙行しました。本年は、文協の呼びかけに対し39名の白寿者の方々が集り内20名がご本人自ら式典に臨みました。会場には、白寿を迎えられた方々を祝賀するため、親族や関係者など約300人もの人々が詰めかけました。
毎年「白寿者表彰式」は「コロニア芸能祭」と同日開催し、芸能祭のプログラムの前に挙行するのが恒例となっていましたが、今年は式典を独立させ芸能祭とは別の日に行いました。
文協の石川レナト会長、およびサンパウロ日本国総領事館の野口泰総領事の祝辞のあと、プログラムは表彰状授与に移りました。
表彰状授与の際、名前が読み上げられ壇上の中央に立ち、主役となった「おじいちゃん」または「おばあちゃん」に拍手や声援を送る親族と、それに応える白寿の方々の温かなやり取りの時間を分かち合うことは、この式典の醍醐味です。
白寿者の一人、萩原ヨシエさん(熊本県出身)は表彰状を手にし、微笑みながら手をふって親族の声援に応えました。
沖幸江さん(100歳/茨城県出身)は、昨年の白寿者表彰式の申請に間に合わなかったため、本年度の表彰式に出席しました。
幸江さんは自分の名前が呼ばれると椅子から立ち上がり、誇らしげに表彰状を受け取るために舞台の中央まで歩く際杖を必要とせず、杖を手提げのように持って歩くほどでした。
幸江さんが感謝のしるしに腕を広げるしぐさをすると、会場からは拍手が沸き起こりました。
また、西井久枝さん(100歳/広島県出身)も幸江さんと同じく本年度の出席となりましたが、杖の助けは全く必要ありませんでした。
西谷啓子さん(山梨県出身)が両手を合わせ「今日は、本当にみなさま、ありがとうございました。」と客席に向かって、思いがけず放たれた一言は健康的なエネルギーに満ち溢れていました。観客は大きな歓声とともに惜しみない拍手を啓子さんに送りました。
高江洲 具志 ヨシコさんはプロミッソン生まれの二世です。ヨシコさんが表彰状を受け取ると客席で見守っていた親族たちは「すごく美人よ!とっても綺麗!」と声をあげてヨシコさんを称えました。
もう一名の二世、川口 三男さん(リンス出身)はまるでトロフィーを掲げるかのように賞状を高々と持ち上げ、観客を沸かせました。
河中 司さん(山口県出身)が名前を呼ばれ椅子から立ち上がるのに苦労していたのを見て、隣に座っていた高原勝弘さん(京都府出身)は、さっと手を差し伸べて助けました。そんな高橋
さんの名前が呼ばれると、すくっと立ち上がり舞台の中央まで背筋を伸ばして歩いていく高橋さんの姿はまるで若い紳士のようで、観客の感嘆と賞賛の拍手が一段と大きく送られました。高橋さんは式典が始まる前、ご自分のスマートフォンのカメラで客席を撮影するなどしていました。ご自身でFacebookをやっているそうです!
なお、当日都合が付かなかったため別の日に表彰状を受け取りに来られた森谷 鈴木 ていさん(山形県出身)は、去年までジムに通っていたとのことでした。
続いて、本日来場が叶わなかった白寿者の代理として参加した方々へ、同じように表彰状が授与されました。
白寿者39名を代表して挨拶に立ったのは平尾洋子さん(山形県出身)です。「こうやって生きていることに感謝です。ありがとうございます。みなさまにも神のご加護がありますように。」と述べると、会場から温かい拍手が鳴り響きました。
式典の余興として「ジャパニーズ・ダンス・カンパニー・優美」が太鼓や踊りを披露し、式典に華を添えました。
写真提供: Marcel Uyeta
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