報告:石川レナト会長日本訪問

昨年末の2022年11月13日から25日にかけて、石川 レナト 会長と秀島 マルセロ 副会長が訪日し、日本政府および在日のブラジル政府関係者をはじめ、数々の関連団体を訪問し交流を深めました。

訪日の全日程においては、現在日本在住の、元在マナウス日本国総領事館の総領事を務めた関口 ひとみ氏の同行を得ました。

訪日への意欲

この訪日の構想が具体化したのは、2022年6月初旬に、文協で開催された海外ブラジル代表者会議(CRBE)主催の「第8回 世界ブラジル人会議」においてでした。 

写真:(CRBE)主催の「第8回世界ブラジル人会議」

これに出席していた、在名古屋ブラジル領事館が管轄する市民協議会のエディウソン・キンジョ会長との会話の中で、石川会長は、在日のブラジル領事館等を訪問してはどうか、というアイデアが浮かんだのです。

石川会長は「訪日することにより、在日のブラジル政府関係者および在日日系社会を訪問することで生の声を聞くことができ、また日本政府機関の代表者との会談を通じて、日伯交流強化の機会にもなる」と考えました。
何より、石川会長が兼ねてより、もっと広範囲に紹介したいと考えていた、現在文協の青年委員会が取り組んでいる2つのプロジェクト「ジェネレーション・プロジェクト」と「ネットワーク・プロジェクト」を紹介する絶好のチャンスになると確信したのです。

訪日で得た多くの実り

石川会長は2022年の年末に実行した訪日について「ブラジルと日本の当局の暖かい歓迎を含め、素晴らしい成果を得ることができた。」と報告。
今回の訪問をひとつのステップとし、今後以下の活動につなげる提案をしました。

・文協の青年統括委員会によって展開されている「ジェネレーション・プロジェクト」と「ネットワーク・プロジェクト」を更に発展させるため、対面およびオンラインによる日本側でのパートナーを発掘

・文協サイト内に、求人企業および求職者情報などを掲載する「在日ブラジル人フレンドコーナー」を設置

・在日ブラジル人の実態に焦点を当てた「文協統合フォーラム」の特別編を実施(2023年)

・日伯および伯日議員連盟の連携強化の推進

以下、訪日の報告となります。


1 日目: 2022 年 11 月 14 日(月)

訪問 – JICA本部

11月14日午前、JICAの田中 明彦 理事長と面談。
JICA理事長室長の大塚 卓哉 氏、理事で中南米部を担当する宮崎 桂 氏、そして中南米部長の小原 学 氏、また滝口 昭夫 氏、木田 勝人 氏も同席。
JICAによるブラジルおよびブラジル日系社会への数々の支援に対し、感謝の意を表しました。


訪問JICA横浜 海外移住資料館

午後から、JICA横浜 海外移住資料館を訪問。
リニューアルした同館の展示方法等、興味深く拝見。
写真:左からマツサカ・ケンジ氏(博物館研究員/元サンパウロ人文学研究所所属)、同館の中根 卓 館長, 石川 レナト 文協会長、元 駐スペイン大使で現在公益財団法人 海外日系人協会理事長の田中 克之 氏、元 在マナウス日本国総領事館総領事の関口 ひとみ 氏。


夕食懇親会海外日系人協会

海外日系人協会役員の方々との会議のあと、石川 レナト 会長が、田中 克之 理事長および同会の森本昌 義常 任理事、土方 陽美事 務局長を夕食に招待し、日頃のブラジル日系社会に対する支援に対し、感謝の意を表しました。


2 日目: 2022 年 11 月 15 日(火)

【 訪問 – 駐日ブラジル連邦共和国大使館

駐日ブラジル連邦共和国大使のオタヴィオ・エンヒッケ・ジアス・ガルシア・コルテス氏と会談。
文協の資料を手渡し、文協の活動内容、特に文協青年の展開する2つのプロジェクトについて説明しました。


コルテス大使より、公邸での昼食会に招待頂きました。
写真は、その昼食会の後に撮ったもの。
左から(敬称略)関口 ひとみ、石川 レナト、コルテス 夫人、コルテス 大使、石川 夫人(オルガ)、秀島 夫人(ダニエラ)、秀島 マルセロ。


【 訪問 – 在東京ブラジル総領事館

在東京ブラジル総領事館を訪問。
ギリェルメ・デ・アギアル・パトリオッタ 総領事(石川会長の左側)、同館市民評議会のアーサー・ムラナガ 議長(石川会長の右側)、エリカ・アウメイダ・ワタナベ・パトリオッタ 副総領事(アーサー議長の右側)、カルロス・グスタヴォ・カルヴァリョ・ダ・フォンセカ・ヴェリョ 副領事、マテウス・フェルナンデス・シャビエル 副領事、セザール・ヴィップ 氏らと面談。
文協の活動を紹介し、日伯の友好的交流の益々の発展のために、今後、連携を密にしていくことを申し合わせました。


【 夕食懇親会 – 東京在住のブラジル人有識者たちと】

日本で活躍するブラジル日系人有識者から、今後の在ブラジル日系人と在日ブラジル日系人との有意義な連携の在り方などを意見交換しました。


3 日目: 2022 年 11 月 16 日(水)

【 昼食懇親会 – 武蔵大学 アンジェロ・イシ 教授 】

サンパウロ市生まれで、USP大学ジャーナリズム学科卒、現在、武蔵大学で社会学部のメディア社会学科教授のアンジェロ・イシ 氏との昼食懇親会。
今後の在ブラジル日系人と在日ブラジル日系人との連携の在り方などを意見交換しました。


4 日目: 2022 年 11 月 17 日(木)

【 訪問 – 在浜松ブラジル総領事館 】

在浜松ブラジル総領事館を訪問し、ガルシア・アウデーモ 総領事をはじめとする関係者らとミーティングを行いました。
ミーティングには、バッホス・トゥヴァウ 副総領事、カルロス・フレデリコ・バストス 副領事、同館所属の市民協議会の豊橋 エベル 評議員長らが出席。
文協の活動、特に青年が展開する2つのプロジェクトについて紹介しました。
今後の日伯友好関係強化の為、お互いに連携を密にすることを申し合わせました。


【 昼食懇親会 – 浜松市民協議会のメンバー 】

デカセギ子弟を対象とした支援プロジェクトを展開する文協にとって、在日ブラジル人が最も多い地域の一つである浜松市在住の日系ブラジル人と交流し、彼らが現在抱える課題等、生の声に耳を傾ける機会を得たことは大変重要なことでした。
今後は、互いに情報を共有し連携していくことを申し合わせました。


【 訪問 – 在名古屋ブラジル総領事館 】

在名古屋ブラジル総領事館を訪問、マリナ・プラド 副総領事および、名古屋市民協議会のエディウソン・キンジョ 会長と会談。
文協の活動、特に青年が展開している2つのプロジェクトを紹介しました。
日伯交流の益々の発展のために、今後連携を密にしていくことを申し合わせました。


【 夕食懇親会 – 名古屋の日系ブラジル人コミュニティー 】

夕方からは、地元のブラジル人コミュニティの代表者と、名古屋領事館管轄のブラジル市民協議会のメンバーとの夕食懇親会がありました。
浜松市と同様、在日日系ブラジル人の生の声に耳を傾ける貴重な機会でした。
今後、情報の共有と活動の連携を申し合わせました。


5 日目: 2022 年 11 月 18日(金)

【 夕食懇親会 – 竹内 政司 社長 , 伊藤 達也 議員 , 岡野 護 氏 ,ヨシザネ・ヨシオ氏】

竹内運輸工業株式会社・代表取締役社長の竹内 政司 氏、衆議院議員の伊藤 達也 氏、海外日系人協会・常務理事の岡野 護 氏、文協のネットワークプロジェクト委員会・委員長のヨシザネ・ヨシオ 氏らと夕食懇親会。
特に、竹内社長による、日頃のブラジル日系の青年に対する支援に感謝の意を表しました。

写真左:竹内運輸工業株式会社・代表取締役社長の竹内 政司 氏 
写真右:衆議院議員の伊藤 達也 氏


6 日目: 2022 年 11 月 19日(土)

【 イベント出席 – 在日ブラジル商工会議所主催 「フェスティバル ブラジル」】

東京で開催された、在日ブラジル商工会議所が主催する「フェスティバル ブラジル」に、日本国外務省の小林 麻紀 中南米局長、駐日ブラジル連邦共和国大使館のオタヴィオ・エンヒッケ・ジアス・ガルシア・コルテス 大使など、日伯関係者とともに参加。


7 日目: 2022 年 11 月 21日(月)

【 夕食懇親会 – 日本財団 】

日本財団よりお招きを頂いた夕食懇親会。
尾形 武寿 理事長、特定事業部グローバル・コミュニケーションの和田 真 チームリーダー、プログラム・コーディネーターの中川 みずき 氏と共に。
日頃のブラジル日系社会に対する数々のご支援、特にスカラーシップ制度に対し、感謝の意を表しました。


8日目: 2022 年 11 月 22日(火)

【 訪問 – 日本ブラジル中央協会 】

日本ブラジル中央協会訪問。
大前孝雄会長、岩尾 陽 常務理事、窪田 敏朗専務理事らと共に。
日頃のご支援、ご協力に感謝の意を表し、今後も連携して活動していくことを申し合わせました。


9日目: 2022 年 11 月 23日(水)

【朝食ミーティンク – 雑誌「Revista Alternativa」記者】

雑誌「Revista Alternativa」のタイ・リカルド 社長、オオハタ・タシア 編集長、カマタ・ファチマ 記者との朝食ミーティンク。


【 文協顧問就任式 】

森本 昌義 氏および関口 ひとみ 氏の、文協の顧問会への就任式を兼ねた昼食会。
森本 昌義 氏へ文協顧問と記載された自身の名刺を手交、石田 オルガ 氏は関口 ひとみ 氏に文協のピンをお付けしました。
詳細はコチラ≫≫≫森本昌義氏、関口ひとみ氏が文協の顧問会メンバーに!


【 昼食懇親会 - 文協パートナー企業・キョウダイ レミタンス 】

新型コロナウイルスパンデミックによって、その運営が未曽有の危機に陥った「日本館」と「ブラジル日本移民史料館」を支援するため展開した「アミーゴキャンペーン」を、キョウダイレミタンス社が日本でも展開し、救援の手を差し伸べてくださいました。
当時の多大なるご協力に対し、ようやく直接、感謝の意を表することができました。
詳しくはコチラ≫≫≫KYODAIグループが日本で『アミーゴキャンペーン』を展開


10日目: 2022 年 11 月 24日(金)

【 昼食懇親会 – 梅田 邦夫 大使 】

日本国外務省参与の中南米日系社会連携担当の梅田邦夫大使との昼食会。
2014~16年にはブラジル駐箚特命全権大使だったこともあり、現在もブラジル日系社会に対し深い関心をお寄せ頂いていることに感謝の意を表し、今後も引き続きご協力を頂けるようお願いしました。


【訪問 – 日本国外務省中南米局】

日本国外務省の小林 麻紀 中南米局長を表敬訪問。
外務省およびその機関による、ブラジルとブラジル日系社会に対する数々のご支援に対して感謝の意を表するとともに、今後益々の日伯友好関係強化のために、連携の強化を申し合わせました。


【夕食懇親会】笹川財団

笹川平和財団からお招きを頂いた夕食会。
角南 篤 理事長、安達 一 常務理事、アジア・イスラム事業グループの小西 伸幸 グループ長らと共に。
日伯友好関係強化の為、今後、連携を強化していくことを申し合わせました。


11日目: 2022 年 11 月 25日(土)

【 表敬訪問 – 小渕優子衆議院議員 】

小渕優子衆議院議員を表敬訪問。
青いだるまをお土産に頂きました。

訪日において、お忙しい中にもかかわらず、快く対応くださいました日本の関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。

ニュース

決定!ブラジル日本移民115年周年記念ロゴマーク

ブラジル日本移民115年周年記念ロゴマーク 本年、ブラジル日本移民115周年を記念する特別なイベントを開催する予定はありませんが、ロゴマークは作成致しました。 球の形をしたこのロゴは、単にブラジルと日本の国旗を組み合わせただけでなく、「無限大」の記号まで表現されています。この無限大の記号は、絶え間ない動きを表すことに加えて、無限の可能性、無限のエネルギー、継続性、という意味も示唆しているため、まさに今後の希望的な日伯関係強化を表すに相応しいロゴマークとなっています。 石川レナト会長は「このロゴマークの適用を通じて、本年が移民115周年の記念の年であることが、多くの方の意識に留まることを願っています。」と話しました。 写真Tシャツ:ロゴマーク使用例

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毎月第1水曜日は「文協シネマ&フリマ」の日🎥6月は7日(水)です!

毎月第1水曜日に開催する「文協シネマ」(共催:国際交流基金サンパウロ事務所)と、「水曜フリマ」。2023年6月は7日(水)です!多くの方のご来場をお待ちしております。 【文協シネマ】 「隠し剣 鬼の爪」日 時:2023年6月7日(水)13時~場 所:文協ビル大講堂料 金:無料※ポルトガル語字幕付き  映画の詳細はコチラ≫≫≫隠し剣 鬼の爪

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石川レナト会長再々選、3期目(2023~2025)続投決定!

写真:開会の挨拶を述べる石川レナト会長 去る4月29日、定款第24、25及び30条の規定により第162回定期評議員会が開催され、53名の評議員(内委任状11名)が出席する中、2022年度の理事会事業報告書、会計報告書、監査役会意見書の審議及び承認、並びに以下の選挙が行われました。・評議員会会長、第1、第2、第3副会長、第1、第2、第3幹事・理事会会長、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7副会長、専任理事、会計専任理事・監査役(正監査役3名、補充監査役3名) 理事会選挙においては、石川レナト現会長が再々選され、第3期目(2023-2025年)続投が決定しました。 写真:元文協副会長の故秀島マルセロ氏に1分間の黙とうを捧げる委員たち まず、本年2月に53歳の若さで急逝した、若者の中心的存在として将来を有望視されていた元副会長の故秀島マルセロ氏に対し、1分間の黙とうが捧げられました。

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